乳房再建術後の 経過とケア

術後の経過と日常生活

自家組織移植

遊離腹部穿通枝皮弁法(ゆうりふくぶせんつうしひべんほう

遊離腹部穿通枝皮弁法(ゆうりふくぶせんつうしひべんほう)は、筋肉のダメージを最小限にして、お腹の脂肪に血管をつけて胸に移植する方法です(乳房再建術の方法を参照)。

高度の技術を要するため、受けられる医療施設、医師が限られていますので、手術の順番を待たなければならない場合があります。

術後は皮弁(ひべん)を定着させることと手術の傷のケアがポイントになりますので、術後の経過とケアの説明の前に、皮弁の変化と傷の変化について説明します。

■移植した皮弁の変化

移植後は皮弁を定着させるために、皮弁の血流を確保する必要があります。血流を確保するためには、局所の圧迫を避ける必要があります。また、血流が良い方が脂肪は軟らかくなります。再建した乳房は、形が安定するまでに6ヵ月間位かかります。術直後は思ったより「硬い」と感じることがあるかも知れませんが、時間の経過とともに軟らかくなりますので、心配はいりません。

■手術の傷の変化

ほぼ全ての傷跡は、約6ヵ月間変化します。傷跡は皮膚の表面だけにあるのではなく、体の中の脂肪や筋肉などの組織にもあります。傷跡は、傷口を守るために初めは硬くなろうとします。そこに刺激を与えると、その刺激から守るために、傷跡はどんどん厚くなります(肥厚性瘢痕;ひこうせいはんこん)。最初は赤く硬いので、気になりマッサージなどをしてしまうかもしれませんが、それが刺激になりますのでやめましょう。ほとんどの場合、術後6ヵ月を経過すると赤みが薄れてきて正常の軟らかさに戻ります。術後6ヵ月を経過しても、まれに赤く盛り上がった傷跡が残ることがあります。その場合は、テープを貼ったり薬による治療で改善する可能性があるので、医師に相談しましょう。

「移植した皮弁の変化」と「手術の傷の変化」を時系列にまとめたものを以下に示します。

では、遊離腹部穿通枝皮弁法(ゆうりふくぶせんつうしひべんほう)の術後の経過とケアについて説明をしていきます。