乳房再建術後の 経過とケア

術後の経過と日常生活

ティッシュ・エキスパンダーの挿入術後の経過とケア

手術直後~2週間

この時期の体の状態や気を付けたいことは以下のとおりです(術後1週間程度は入院している期間です)。

それでは、それぞれについて述べていきます。

痛みや違和感について

手術の傷の痛みや胸にティッシュ・エキスパンダーが入ったので、違和感などがあります。痛み止めを使用しますので、がまんはしないようにしましょう。

ドレーンについて

「ドレーン」とは皮下に溜まってくる出血や浸出液を外に誘導する管です。この管はだいたい1週間程度で抜けます。
術後1日目から体を起こしたり、ベッドから離れたりすることができますが、ドレーンが抜けるまでは、食事やトイレなどの日常生活行動以外は、過度に体をを動かさないようにしてください。なお、乳がん術後は腕や肩のリハビリが必要ですが、専門家の指導の下で行ってください。

感染について

ドレーンが入っている期間は、挿入部から細菌などが侵入すると感染を起こす可能性があります。皮膚が赤い、痛み方が急にひどくなる、発熱、などの症状がでたりします。

バストバンドの着用について

バストバンドは、傷の安静と胸に入ったティッシュ・エキスパンダーの位置がズレないようにするために着用します。
皮下に溜まってくる血液や浸出液は、しっかり押さえた方が出にくく、また溜まりにくくなります。その結果ドレーンも早く抜けます。
苦しい時は自己判断で緩めずに医療スタッフに声をかけてください。
着用期間は1ヵ月間が目安になります。担当医から「不要」と話があるまでしっかり着用しましょう。また、バストバンドで皮膚の発赤やかゆみなどの症状があった場合は、さらしや伸縮性のある幅広の包帯で代用が可能ですので、医療者に相談してください。

(バストバンド)

適切な下着について

傷への刺激を避ける必要があります。下着の選択には下記のポイントを押さえてください。

  • 締めつけのない、ゆったりした下着にしましょう
  • アンダーバストは幅広で皮膚にくい込まないものがよいでしょう
  • 綿などやわらかくて伸縮性があり、汗の吸収が良い素材にしましょう