がんで「こまった」がんを「しりたい」

愛情一本。がんで「こまった」がんを「しりたい」
そんなわが家の“胃がん”日記

2XX1年 6月20日(木)

思いがけない試練?

まずは昨日のつづきから。
先生の説明を聞いた後、看護師さんに案内されてパパのところに行ったけれど、全身にいろんな機器がつながって、酸素マスクまで付けて、ものものしいい感じ。近づいて、パパ! って呼ぶと、薄目をあけて「ああ」とひと言。
「終わったよ。ちゃんと手術できたって」と言っても、パパはまだぼんやりした顔。でも、頷いていた!
おかあさんも娘もパパの顔見て、安心したみたい。おかあさんはパパの手を握って涙ぐんでた。みんな心配したんだよ、パパ!
しばらくついていたけれど、パパはうとうとしているし、 看護師さんもいろいろチェックしたりパパの具合を聞いたりで何度も来てくれて、うがいもさせてくれて、先生がみにこられて「落ち着つかれていますよ。」といわれたので安心して3人で帰りました。
こんな感じでパパの手術初体験の1日は終わったのでした。
そして一夜明けた今朝、病院へ出向くと昨日と同じようにいろんな管がつながってたけど、しばらくすると先生が来て、酸素マスクとか“配線”をどんどんはずしていった。パパに聞いたら、今朝はもう看護師さんが手伝ってくれて、ベッドで座って洗面やうがいをしたんだって。それどころか、ちょうどパパと話していたところに看護師さんがきて、お熱とか脈とか測って症状を聞いたりいろいろチェックしてくれたと思ったら、にこっと笑って、「がんばって立ってみましょう!」と! そういえば、入院のときにもらった資料に書いてあったな。看護師さんから「起きあがれますか?」と言われて、私も手を貸したんだけど、ちょっと体を動かしただけで、「うっ、い、い、いたたた!」とうめき声。パパの顔にたちまちアブラ汗が出てきた。
なんとか上体を起こして小休止。「立てそうですか?」と看護師さんに言われパパは足を降ろして必死で踏ん張って・・・立ちました! 時々顔をしかめていたけど、文句も言わずにがんばっていた。その後、ベッドに戻って横になったときはぐったりしていました。
こっちも、疲れちゃったけど、手術の後にはおなかの傷の“癒着”による腸閉塞や、肺炎などの合併症を防ぐ意味で、なるべく早い時期に歩くことが大切なそうです。
手術って実際に受けてみると、患者自身が頑張らなきゃいけないことがたくさんあるんですね。

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2XX1年 6月19日(水)

いよいよ手術です

パパの手術の日が来てしまった!
昨日の夜にパパのおかあさんが実家から出てこられて、今日は娘と3人で病院へ。おかあさんには電話でパパの胃がんのことは伝えていたけど、おかあさんは詳しいことがわからず、とても心配していたみたい。パパは、おかあさんに心配かけないよう電話で「大丈夫だよ。心配ないよ」ばっかり繰り返していたし。
手術は朝9時からで、家族は30分前までには来てくださいといわれたので、8時過ぎにはパパのところへ。パパはいろいろな処置も済ませて、準備万端の様子。ビックリしたのが足にストッキング? タイツ? をはいてたこと。パパによると最近よく聞く「エコノミー症候群」を防ぐためなんだそう。でも、悪いけどその格好見たらおかあさんは「おまえ、なんだいその格好」って大笑い。私も吹きだしちゃった! 「こんな大変な時に、まったく」ってパパはあきれてたけど、それで緊張もほぐれたかな。
でも、すぐに看護師さんが来て「では手術室にご案内します」と言って私たちと一緒に手術室の前まで歩いていきました。昔見たテレビドラマでは、移動式のベッドみたいだったけど!あーいよいよだなって、見まもる私もドキドキしてきます。おかあさんも心なしか青い顔。
手術室の入り口まで来て、家族はそこまで。「頑張ってね」って言ったら、「じゃあ、いってくるよ」って、余裕で(?)手をあげるパパ。手術室の中に消えてしまった。
(手術がうまくいきますように…)
心の中で祈りながら、私たちは家族用のスペースで待機です。
おかあさんからパパの昔話を聞いたり、うちの子どもたちの近況を話したりしているうちに、4時間くらいといわれた手術終了の時間。いまかいまかと待っていると看護師さんが来て、「先生が説明するので来てください」とのこと。
部屋に入ると、主治医の先生がいて「問題なく手術は終わりました」と一言。
(ああ、よかった!)
なんか、ピンと張りつめていた気持ちの糸が切れたよう。
それから、パパとのご対面になったんだけど、その話はまた明日。

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2XX1年 6月18日(火)

手術前日

家のかたづけもそこそこに、面会開始時間ぴったりに病院へ。
パパは慣れない入院で、ちょっと参っているかなと思って病室に行ったら、同室の患者さんとおしゃべりして、なんだか楽しそう。まったく、心配して損しちゃった。ま、落ち込んでるよりいいんだけどね。
パパが話をしていたお隣のベッドの患者さんはパパより少し年上、50歳くらいの男の方で、やはり胃がんの手術を先週すまされたとのことでした。
私もおしゃべりに加わって、「手術の直後はやはりつらいんでしょうか?」など、つい根掘り葉掘り聞いてしまいました。とても明るい方で「いやあ、楽勝、楽勝!」なんて笑ってたけど、ホントかな?
それから昼食の時間になって、パパはお膳を眺めて、
「手術をしたら当分、ふつうのごはんともお別れか?」なんて、しみじみ箸を進めてた。
看護師さんから言われていた深呼吸の練習もちゃんとやっているみたい。

この記事へのコメント

夕方、パパのとこに行ったら、「お腹すいたー、カツ丼食べたい」って言ってたよ。明日の手術、心配だけど大丈夫だよねママ、一緒に応援しようね。

2XX1年 6月18日 by 娘

2XX1年 6月17日(月)

入院しました

今日はパパの入院日。
必要な身の回りのものを持ち、パパに付き添って病院へ。
もう何度も来ている病院だけど、今日からパパがここで過ごすのかと思うと、ちょっと違った場所に見えてきます。
案内された病室は4人部屋。パパ以外のベッドはみんな埋まっていて、3人の患者さんがいらっしゃいました。まずは、先輩患者の皆さんにご挨拶。
パパはパジャマに着替え、しばらくすると担当の看護師さんが来て、病棟案内。 病室に戻ってから、これからの入院スケジュールについて書かれた資料を渡してくれてくわしく説明してくれました。いつ頃どういうことをするのかイメージできて、ちょっと安心。パパは、その後、大事なところに赤線引っ張りながら熱心にその資料を読んでいた。
その後に先生もみえて、別のお部屋でもう一度くわしく、これまでの検査結果やあさっての手術について説明をうけました。お部屋に戻ってもう一度先生が書いてくれた手術の絵や説明文をパパと一緒にみて、「ここはこうだったよね」とお互い確認しあっていたら、パパの方が冷静! 私が覚えていないことまでしっかり覚えていた。私の方が、ドキドキして落ち着かないみたい。それからパパは、同意書にサイン。私もその下にサインして、看護師さんに渡しました。
面会時間は夜の8時までと意外に遅くまでいられるのですが、夕食の支度もあるので、夕方にパパを残して帰りました。パパ、ひとりで大丈夫かな・・・。

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プロフィール

ママ

わが家の大黒柱・パパが胃がんに!
身内が初めてがんにかかって、不安なことやわからないことだらけ。
このブログでは、そんな私たち一家の様子をありのままに書いていこうと思います。
私たちと同じように、がんで「こまった」、がんを「しりたい」と思っている方々に少しでも参考になることがあったらと願っています!!

※このブログは、がんを経験した患者さん・ご家族の悩みや問題を参考に創作したものです。