胃がん手術の合併症にはどのようなものがありますか?
合併症としては、膵臓周辺のリンパ節を郭清(かくせい:取り除くこと)することに付随した膵液瘻(すいえきろう)という症状が挙げられ、これは膵臓の分泌液である膵液が一時的に漏れる状態を招くものです。
また、胃を切除した後の消化管をつないだ(縫った)部分がもれる縫合不全を起こす場合があります。ただしこの症状は、手縫い法で手術が行われていた時代に比べて、器械を使う現在ではずっと少なくなっています。
その他には、腹壁の感染、肺炎、出血、腸閉塞などの合併症が1~2%みられますが、全般的に言えば、最近は昔に比べて、手術後の合併症の発生もわずかで、手術は大変安全になりました。