抗がん剤治療と皮膚障害

抗がん剤の種類と皮膚障害の症状、原因
薬の種類ごとに解説

主な皮膚障害の症状と抗がん剤の種類

免疫チェックポイント阻害薬

免疫チェックポイント阻害薬による主な皮膚障害の症状

主な症状の解説と起こしやすい免疫チェックポイント阻害薬

白髪・白斑(皮膚色素減少症)
症状 全身のどこにでも出現します。白斑の大きさや形はさまざまです。
患者さんの訴え 色が抜けちゃった、白髪が増えた など
病態・原因 免疫機能により色素を生成するメラニン細胞が攻撃を受けて、メラニンの生成が障害されると考えられています。
抗がん剤名 (具体的な薬剤名を知りたい場合は静岡がんセンターのサイトをご覧下さい)
紅斑(こうはん)・多型紅斑(たけいこうはん)および丘疹(きゅうしん
症状 赤い皮疹を「紅斑」と言います。そしてポツポツと盛り上がった皮疹を「丘疹」と言います。免疫チェックポイント阻害薬ではこの両方が同時に出現することがあり、全身のどこでも出現します。その他に、面積が大小ふぞろいのものが混在した「多型紅斑」が出現することがあります。
患者さんの訴え かゆい、皮膚が赤くなった など
病態・原因 免疫チェックポイント阻害薬による紅斑および丘疹が出現する明確なメカニズムはわかっていません。
抗がん剤名 (具体的な薬剤名を知りたい場合は静岡がんセンターのサイトをご覧下さい)
乾癬(かんせん
症状 くっきりと赤く盛り上がった斑点で、斑点の表面が白または銀色の鱗屑(りんせつ;うろこ状の皮膚の垢)を伴います。
患者さんの訴え かゆい、粉がでる、カサカサになる など
病態・原因 「乾癬」は角質が炎症を起こして発症すると考えられていますが(下図参照)、免疫チェックポイント阻害薬による発症のメカニズムは解明できていないのが現状です。
抗がん剤名 (具体的な薬剤名を知りたい場合は静岡がんセンターのサイトをご覧下さい)