がんで「こまった」がんを「しりたい」

愛情一本。がんで「こまった」がんを「しりたい」
そんなわが家の“胃がん”日記

2XX1年 9月1日(日)

ありがとう!

今日はうれしい出来事がありました。
朝、ソフトボールの練習試合に行く娘が、出がけに「ママ、今日は夜のご飯は用意しなくていいからね」とひとこと。「えっ、帰り遅いの?」と聞くと、「そうじゃなくて、ママがつくらなくていいってこと」と、言い残して出かけていきました。パパにそのことを話しても「さあ? 何だろうね」と心あたりがなさそう。
「ただいまー」と帰ってきた娘、「試合、負けちゃったよ」と言いながらも、なんだか楽しそうな様子。見れば近所のスーパーの袋を抱えてます。
「今日はママのバースデーだから、晩ご飯は私たちが作るの」だって。
私にはまったくのサプライズでしたが、パパもニヤニヤしていて、どうやら知っていたみたい。
キッチンでは娘がパパや息子にあれこれ指示しながら、悪戦苦闘している模様。
ちゃんとできるのかなあ?と、気をもんで待っていると、意外にも立派な料理ができあがってきました。ジャガイモのオムレツに、ハンバーグ、ちゃんと茹でた野菜まできれいに盛りつけられています。テーブルには、素敵なバースデーケーキまで用意されて、とっても賑やか。
「ママ、誕生日おめでとう」と娘、息子。パパまであらたまった顔で「今年は病気でママには大変な思いをさせてしまっているけど、おかげでなんとか元気になってきたよ。ありがとう 」だって。正直、照れます。でも、感激!!
家族のつくってくれた晩ごはんで祝ってもらえるなんて、ほんとにうれしい誕生日になりました。

2XX1年 8月30日(金)

久しぶりに、パパ出社

午後、パパは会社へ。6月半ばから休職しているため、出社は2ヶ月半ぶりです。
これまでも直属の上司には電話で体調や術後の治療について報告していましたが、かなり痩せてしまったこともあり、自分の姿をみてどんな反応をされるのか不安だったようです。でも、会社の近くの喫茶店で落ち合った上司はいつもと変わらない調子で、「治療、がんばっているみたいだな、どうだい、調子は?」 のひと言。パパも安心して、手術から今までの治療と回復状況について詳しく説明し、上司から最近の仕事の様子などについて話を聞いてきたとのこと。今後については、お薬での治療は長く続けないといけないものの、普通の食事もとれるようになってきており、数週間のうちに職場復帰ができるよう病院の先生とも相談していると伝えたようです。
それから久々にオフィスへ顔を出したところ、以前と変わった様子もなく、同僚の皆さんも「早く出てきてくれないと、机なくなっちゃうよ!」などと冗談を言われながら、とても温かく迎えていただいた様子。
夕方、スーツ姿で「ただいま!」と帰宅したパパを見て、がんになる前のことが思い出されました。早く元気に会社へ行ける日が来てくれることを願うばかりです。

2XX1年 8月27日(火)

今日はごちそう

まだまだ暑い日が続いていますが、夏の盛りは過ぎたようですね。子供たちの夏休みももうすぐ終わり。毎年恒例、夏休みの宿題のラストスパートが始まったようです。
パパの治療はお薬がお休みの期間中で、お薬を飲んでいたときにあった吐き気などに悩まされることもなく、気分的にもずいぶん楽そうな様子。こんな時こそ、しっかり栄養をとってもらって、とは思うのですが、実は私の方が夏バテ気味で…。ついつい、そうめんとか、冷や奴とか、のど通りのよい食べ物に偏ってしまいます。
そんな反省も込めて、今日の夕ご飯はパパの大好きな、ビーフシチューにしてみました。お薬を飲んでいる時はご飯の臭いにもムカムカするようなパパでしたが、今はほとんど気にならないようで、久しぶりのビーフシチューを美味しそうに食べてくれました。ただ、一度にたくさんの量を食べられないため、物足りない様子。(胃を切る前は、食べ盛りの息子に負けないくらいよく食べていたのに…)と、気の毒な気持ちにもなります。以前できたことができなくなるって、つらいんだろうなと、私は想像することしかできませんが、食生活を変えたパパが「食べる楽しみ」をできるだけ感じられるような食事を作っていきたいと思います。

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プロフィール

ママ

わが家の大黒柱・パパが胃がんに!
身内が初めてがんにかかって、不安なことやわからないことだらけ。
このブログでは、そんな私たち一家の様子をありのままに書いていこうと思います。
私たちと同じように、がんで「こまった」、がんを「しりたい」と思っている方々に少しでも参考になることがあったらと願っています!!

※このブログは、がんを経験した患者さん・ご家族の悩みや問題を参考に創作したものです。