放射線治療と 脱毛

放射線治療と脱毛

放射線治療と脱毛

毛の成長と脱毛

体毛は、「成長」→「成長停止」→「脱毛」を繰り返しています。自然に毛が抜けるのは、この周期が繰り返されているためです。この周期を「毛周期」といいます。
体毛は、根っこにある毛母細胞(毛を作るもとになる細胞)の分裂によって成長します。毛母細胞は、からだの細胞の中でも細胞分裂が活発に行われているところです。

では、放射線治療によって脱毛が起きるのはなぜでしょうか?

細胞は分裂を繰り返すことで成長します。放射線は、細胞が分裂できないように、細胞の遺伝子(DNA)を切断します。分裂ができなければ、細胞は生まれ変わることができなくなります。正常細胞もこの影響を受けますが、正常細胞はがん細胞に比べ修復する力が強いので、この差を利用して治療しています。
身体の外から放射線を照射する場合には、放射線は皮膚を通過します。この時に正常細胞である毛母細胞も影響を受けるので、多くの場合に脱毛が起こります。ただし、正常細胞はやがて修復するため、毛は再び生えてきます。