がん放射線治療の
概要
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- がん放射線治療の概要
- 放射線治療の副作用(有害事象)と対策
- 照射した部位で出現する症状とその対策
- ⑤腹部(肝臓、すい臓、腸、子宮、前立腺、など)
放射線治療の副作用(有害事象)と対策
放射線治療の副作用(有害事象)対策について
照射した部位で出現する症状とその対策
⑤腹部(肝臓、すい臓、腸、子宮、前立腺、など)
照射方法:体外・体内照射
腹部には、胃や腸などの消化器、子宮や卵巣、前立腺や精巣などの生殖器、腎臓や膀胱などの泌尿器などの臓器がありますので、放射線が当たった臓器に関連した症状が出現します。
腸炎、肛門炎、など
小腸、大腸、肛門の粘膜の炎症により吐き気、腹痛、軟便・下痢、肛門炎、が生じることがあります。これらの症状は、治療開始後2~4週間後に出現する場合が多く、治療が終了すれば徐々に回復します。数か月から数年後に生じる症状は、腸管の狭窄、閉塞、潰瘍、出血などで、まれに外科的手術が必要になる場合もあります。
- 脱水にならないように、水分はこまめにとりましょう。
- 食物繊維が多いもの、油っぽい料理などは避け、低脂肪でタンパク質が豊富な食品の摂取を心がけましょう。
また、冷たいもの、香辛料などの刺激物も避けましょう。 - 1日3食にこだわらず、1回量を減らし回数を増やす工夫をし、調子のよい時に食べるようにしましょう。
- 肛門周囲の清潔を保ちましょう。ただれやすいので、温水洗浄の機能があれば使用しましょう。
ない場合でもこすらず、やわらかい紙で押さえるように拭きましょう。 - 出血や痛みなどの症状がひどくなった時には早く受診しましょう。
尿道炎・膀胱炎(頻尿・血尿、など)
膀胱や尿道の粘膜に炎症が起こると、排尿時痛や頻尿、血尿などの症状が出現します。これらの症状は、放射線治療開始後3~4週間後に出現して、通常は、治療終了後に回復します。なお、症状が強い場合は、薬物療法などを行います。
- 水分を十分に摂るようにしましょう(コップに6~8杯程度)。その際、1回の摂取量、飲むタイミングは、睡眠や活動を妨げないように、それぞれの生活に合わせて工夫をしましょう。
- 陰部を清潔に保つようにしましょう。
- アルコール類は避け、香辛料やカフェイン飲料(コーヒー、紅茶、緑茶など)の多量摂取もしないようにしましょう。
- 尿意をがまんしないようにしましょう。
- 出血や痛みなどの症状がひどくなった時には、早く受診しましょう。