抗がん剤治療と末梢神経障害

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がん薬物療法と末梢神経障害
我慢をしないで早期に対処しましょう
がん薬物療法中に起こる副作用の中で、「吐き気」「嘔吐(おうと)」「脱毛」などは多くの薬剤で起こりやすい副作用です。それに比べて「末梢神経障害」が起きる薬剤は限られています。出現する症状は薬剤によって異なり、症状の出現は総投与量との関係が深く、回復には長い時間が必要なことがあります(起こしやすい薬剤は末梢神経障害を起こしやすい抗がん剤についてを参照してください)。
末梢神経は、「感覚神経」、「運動神経」、「自律神経」に分類されるので(神経系の概要を参照)、末梢神経障害では、下表に示すように多くの症状が出現します。これらの症状は、「命に関わること」はほとんどありませんが、患者さんの日常生活には大きな影響を及ぼします。
| 症状の一例 | |
| 感覚神経の障害 | 手先・足先がしびれる、ジンジンと痛む、感覚が鈍い、 耳が聞こえにくい、など |
| 運動神経の障害 | 手や足に力が入らない、動かしにくい、足先が垂れて、つまずきやすい、 など |
| 自律神経の障害 | 便秘、起立性低血圧(立ちくらみ)、など |

末梢神経障害の初期症状は患者さんからお話ししていただかないと医療者には気がつかないことがあります。また、患者さんも症状を自覚されていても、初めのうちは我慢ができたり、治療の中断を不安に思ったりして医療者に話をしない場合もあるようです。しかしながら、これら末梢神経障害の症状は、我慢をしても回復はしません。また、症状が重くなると薬を減量または中止しても症状の回復が不十分なこともよく経験します。
現在のところ、抗がん剤による末梢神経障害を防ぐ有効な方法は確立されていません。また、症状を和らげる方法も確立されていません。しかし対処できる場合がありますので、手足のしびれ感や力が入りにくいなどの症状を自覚したら、我慢をしないで担当医に早めに相談してください。
