放射線治療と口腔粘膜炎
・口腔乾燥

患者さんの声
「がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」より

口の周辺に放射線治療を行って、口腔内トラブルで悩まれた患者さんの声です。
このように悩みを抱えながら、がんと向き合った方々がいらっしゃいます。治療の影響で抱えてしまった悩みは、一人ではなかなか解決方法を見つけることが出来ません。一人で悩まないで医療者に相談して下さい。相談場所がわからない場合は、地域のがん診療連携拠点病院の相談支援センターに相談しても良いでしょう。

唾が出ないため、食事に苦労し、食欲不振になった。その結果体力低下や口腔内の衛生状態に悩んでいる。

治療の後遺症と急性咽頭炎のため食事の折、固形物、熱い物、刺激物、塩分等を取るとカミソリで切られるような鋭い痛みで水分も飲めなかった。流動食ばかりでは体力もつかず、孫が食べていた離乳食を取り入れ、市販の物やすべての食材を薄味にし、ミキサーにかけて食べた。一品ずつミキサーにかけるので大変な作業だったが、食べることへの楽しみと共に生きる喜びを感じ、幸せだった。

唾液(だえき)の出が悪くなり、絶えず喉の渇きで今も悩まされている。頻繁にお茶を飲み(20~30分おき、歩いている時は10分おきくらい)、夏は更に頻度が上がる。今も夜中に2~3回起きて口の中に氷の塊を入れている。

唾液が出ないので2時間おき位に少量の水を口にふくんでのどを湿らせている。食事も少量ずつ汁物や牛乳等を口内でよく混ぜ合わせてから食べるようにしており、これを怠ると嘔吐感や咳におそわれる。

放射線治療により口の中が痛くて物が食べられなかった。