抗がん剤・放射線治療と食事のくふう

巻頭言

今、全国で300万人の人々ががんと向き合って生きています。そして、その周りでは、家族、友人など、多くの人々が心配そうに患者さんを見守っています。静岡がんセンターと大鵬薬品工業が共同で立ち上げる“がんと向きあう方々のためのウェブサイト”では、がんの患者さんの暮らしの改善に役立つ情報を提供してまいります。

がんの患者さんは様々な困難に直面します。その中には、医師や看護師でないと解決できない問題もたくさんあります。だが、患者さんやご家族の努力で状況が好転することも少なくありません。
静岡がんセンターでは、「我慢してください」ではなく、「こうしてみませんか」、「これを使ってみませんか」という姿勢で、暮らしの改善につながる具体的なアドバイスやツールを開発してきました。“WEB版がんよろず相談”は患者さんの悩みの分析に役立っています。口内炎の悪化を防ぐ口腔ケアセットも発売されました。

「抗がん剤・放射線治療と食事のくふう」は、女子栄養大学出版部発行の単行本をウェブサイトに移したものです。調理法の検索が容易となり、より新しい情報を提供する事が可能となりました。「食べられない」と悩む患者さんが、一口でも多く、少しでもおいしく食べられるようになることを願って、このウェブサイトを公開したいと思います。