重い病状の方にどんな言葉をかけたらいいのでしょう?
がんの患者さんは、こころの中にさまざまな悩みを抱えているものです。コミュニケーションをはかることは、そんな悩みがもたらすストレスをやわらげることができる一方で、ストレスの要因になってしまうことになります。相手の意向や望みを推しはかることは難しく、本人にしかわからないことが多いのです。うまく気持ちを伝えられない時には、以下のような点も参考にしてみてください。
- まずは相手のメッセージを受け取ることに集中する 相手が何を思ってメッセージを出しているのか、じっくり聞くことに集中しましょう。
- 応えることよりも、共に感じ、分かち合う 「何か応えなければ」、「正しいことを伝えなければ」と考えずに、聞いて、感じたことを分かち合いましょう。
- 言葉以外の方法も使いましょう うまく言葉で伝えられない時には、うなずいたり、背中に手をおいたり、そばにいるだけでもいいのです。
- 自分の気持ちも伝えましょう 相手のメッセージを受けとめるだけでなく、どんなふうに受けとめたか、どんなふうに感じたかを相手に伝えましょう。言葉につまったり、話が矛盾してもよいのです。そんなやりとりを通じて、かえって相手に伝わる気持ちもあるものです。
- コミュニケーションの方法を変えてみる いつもとは違う伝え方、聞き方を試してみましょう。
- 焦らず「待つ」ことも必要です 常に正しい答えがあるわけではありません。お互いが相手のことを理解できる「時」を待つことも必要です。