手術で胃をとった後の食事のとり方について教えてください。
胃の手術後も原則的には何を食べてもかまいません。ただ、胃が小さくなったり、なくなったことで、これまでとは違う食習慣を身につける必要があります。
主に注意したいポイントは以下の通りです。
- よくかんでゆっくり食べる 胃の働きを補うため、よくかむことが大切です。食べ物が細かくなり、唾液で消化を助けることができます。
- 1回の食事量を減らして回数を多くする。 最初のうちは3回の食事と3回の間食の6回食が目安です。3ヶ月を過ぎる頃には1回の量を増やして間食の回数を減らしていけるかもしれません。ただし、1回の食事量を増やすことや回数を減らす時期には個人差がありますので、ご自身で見きわめながら、徐々に行っていきましょう。
- 少量でも栄養価の高い食事 食事はバランスよく、少量でも栄養価の高い食事をとりましょう。少しでもカロリーやタンパク質がとれるようにメニューを工夫してみましょう。また、胃を切った後は、ビタミンB12、鉄、カルシウムの吸収力も落ちてしまうので、これらも多く含んだ食品をとるようにしましょう。
- 食事は規則正しく 消化を少しでも助けるために、規則正しい時間に食べることは大切です。
- なるべく新鮮なものを 胃を切ると胃液の出が少なくなったり、なくなったりします。胃液による殺菌力が低下し、食中毒などが起こりやすくなりますので、食事はできるだけ新鮮なもの、火を通したものを食べるようにしましょう。
- 食後すぐに横にならない 手術で噴門(胃の入り口側)を切除すると、横になった時に胆汁などの消化液が食道に逆流し、食道が炎症を起こしたり、胸やけを起こすことがあります。食後しばらくの間は座っているようにしましょう。
また、寝る前に何か食べると寝ている間に消化液が逆流し、目が覚めた時に胸やけを起こしてしまうことがありますので、就寝前に食べることは控えましょう。