抗がん剤治療と口腔粘膜炎
・口腔乾燥

口腔粘膜炎・口腔乾燥の原因 全てが明らかにはなっていません

殺細胞性の抗がん剤

一般的に抗がん剤は血流が豊富で細胞分裂が盛んな細胞に作用をします。消化管の一部である口の中の粘膜の細胞は、細胞分裂が盛んな細胞であるために抗がん剤の影響を受けやすく、また唾液腺(だえきせん)は血液から唾液を生産しているため血中の抗がん剤の影響を受けやすいです。その結果、口の中の粘膜のダメージは「口腔粘膜炎」に、唾液腺細胞のダメージは「口腔乾燥」として症状が現れます。

分子標的型の抗がん剤

分子標的型の抗がん剤は、特定の標的を持った細胞にピンポイントで攻撃するタイプの薬で、近年盛んに開発されてきています。特定の標的をもつ細胞にのみ攻撃をするので、副作用も殺細胞性の抗がん剤と異なると言われています。このタイプの抗がん剤でも口腔粘膜炎が起こることがありますが、その原因はまだ解明されていません。

なお、同じ「口腔粘膜炎」でも、殺細胞性の抗がん剤と分子標的型の抗がん剤では症状の出方が異なるという大きな特徴があります(下の写真参照)。

抗がん剤の種類による口腔粘膜炎の症状の例

殺細胞性の抗がん剤(代謝拮抗剤)による口腔粘膜炎

分子標的型の抗がん剤(mTOR阻害薬)による口腔粘膜炎