抗がん剤治療と口腔粘膜炎
・口腔乾燥

対症療法とケア 継続することが大切です

口の中を潤(うるお)す…うがいや保湿ケアをしましょう

抗がん剤の影響で唾液(だえき)の分泌量が少なくなり、口が乾きやすくなります。潤いが不足していると、口の粘膜に傷がつきやすくなります。特に入れ歯を使用している場合は注意が必要です(入れ歯の洗い方と保管方法を参照)。また、味がわかりにくくなったり、飲み込みにくくなったりした場合は、口の中を潤すためにうがいをしたり、こまめに水を含んだり、保湿ケアをすると良いでしょう。

刺激が少ないうがい方法

  • しみることがないなら、うがいは普通の水道水で良いでしょう。
  • しみる場合は、濃度を調整した食塩水を使うか、医師が処方するうがい薬を使いましょう。
  • うがいの回数は少なくても1日3回以上行いましょう。できれば1日8~10回くらい(約2時間おきくらいの間隔で)行うとより良いでしょう。
  • 口の中をケアする場合のうがいは、のどを洗う「ガラガラうがい」ではなく、口の中のみで行う「クチュクチュうがい」にしましょう。

濃度を調整した食塩水

「生理食塩水」と呼ばれ、口腔粘膜炎のある口の中でも痛みなくうがいができるように、体の中の水分(体液)とほぼ同じ濃度にしたものです。自宅でも簡単に作ることができます。作り方は以下をご覧下さい。

生理食塩水の作り方

用意するもの・・・・500mL のペットボトル1本、食塩4.5g(小さじ1杯弱)、水500mL 程度

1. ペットボトルをきれいに水洗いします。

2. 食塩4.5g(小さじ1杯弱)と水を容器の9割位(約500mL)まで入れます。

3. ふたをして、塩が溶けるまでよく振ります。

4. 完成です。生理食塩水のできあがりです。コップに小分けしてうがいします。

*生理食塩水は冷蔵庫で保管し、一日で使い切りましょう。

口腔乾燥がある場合の口腔ケア

口腔乾燥がある場合は、ケアを行う前に口唇(こうしん)や口角(こうかく)の保湿をしてから歯みがきを行いましょう。歯みがき前に水を口に含み、口の中を湿らせることで、乾燥してこびりついた汚れが落ちやすくなります。また歯みがき後には、再度保湿剤を使用して乾燥予防に努めましょう。

軟膏タイプの保湿剤のつけ方

  • 口の角を塗ります。この時は大きい口ではなく、半開きの状態で塗りましょう(写真1、2)。
  • 唇のやや内側までしっかりと塗りましょう(写真3)。
  • 舌の上やほほの内側も塗りましょう。
写真1
写真2
写真3

保湿剤には医師から処方される保湿剤と市販の保湿剤があります。一般的には、医師から処方があった場合はそれを使用しますが、味に対する好みがあるので、続けることが辛くないようご自分で使用感の良いものを使用してケアをすることが大切です。
なお、消毒剤が入ったうがい液にはピリピリと粘膜に刺激の強いものが多いです。殺菌・消毒作用のあるうがい液は口腔内への刺激が強いため、口腔粘膜炎・口腔乾燥がある場合は使用を控えるようにしましょう。